一桥教员の本
资产価格とマクロ経済
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齐藤诚着 日本経済新聞出版社 2007年6月刊行 ISBN:9784532133351 本体4,000円+税 | ||
着者紹介: |
着者コメント
本書は,着者が過去20年間,資産価格決定に関する理論的,実証的研究をまとめたものです。本書の中心的なテーマは,資産取引に制約があったり,資産市場が欠落しているときに,オイラー方程式と呼ばれる効率性条件が,動学的な資源配分の情報とともに,横断面的な資産分布やリスクシェアリングの状況をどのように集約していくのかを明らかにしていくことです。こうした作業を通じて,景気循環や経済成長の厚生的な評価を行ったり,世代間や世代内の資源配分を分析する枠組みを提示しています。
このように书いていくと,非常に难しい内容を展开しているように响きますが,さまざまな経済主体の行动が代表的个人という1つの旋律に収敛される标準的なマクロ経済モデル(ロビンソン?クルーソー的な世界)とは,様相も雰囲気がかなり异なった経済を记述しています。そこでは,あたかも复音声の楽曲のように,それぞれの声部(経済主体)は独立の旋律を展开していきながら,それぞれの声部(异なる経済主体)が协同して和声的な调和をもたらしているようなポリフォリックな経済が展开されています。
着作としての統一性を高めるために,オリジナルな論文に依拠した節とともに,より広い視野から問題の所在を明らかにした展望的な節と,他分野にも応用可能な数学的なテクニックを概説した補論的な節を加えることで1章を成すようにしています。組曲のようにそうした章が8章連なって,オイラー方程式を機軸とした資産価格理論を展開しています。したがって,教科書的な利用も可能な構成になっています。
本書は,具体的な企画として立ち上がってからも,5年あまりが経過して,遅筆のあまり,編集者の増山氏を大いに困らせてしまいました。本書を完成するにあたっては,2005年に客員教授としてカナダのUBCに滞在する機会をお認め頂いた本学経済学研究科には深く感謝しています。本書をオイラー生誕300年に公刊できるのは何かの縁なのかとも思っています。(齐藤诚)