一桥教员の本
イノベーターたちの日本史 : 近代日本の創造的対応
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米仓诚一郎着 |
着者コメント
本书は、近代日本が开国近代化という荒波にいかに対応したかを描いたものです。
最近では「日本人は创造的(クリエイティブ)でない」という议论を、外国人はともかく、日本人までがしているので、本当にそうなのかと问いかけました。ただし、日本人だけが「民族的に特别に创造的である」などという主张ではありません。日本人も、アメリカ人、イタリア人、中国人、韩国人、バングラデシュ人など世界中の人たちと同じように创造的でありイノベーティブな可能性をもった国民であるという主张です。もちろん、日本人全员がそうであるという主张でもありません。そのうちの中でも、自らの可能性に気づき、时代の波に创造的に対応し、新しい価値を付加することのできた近代の日本人の姿を描くことが本书の目的だったのです。
「創造的対応」という言葉は、経済学者ヨゼフ?A?シュムペーターが一九四七年に書いた「The Creative Response in Economic History」という小論文で用いられた概念です。彼はこの小論文を、
経済史家と経済理论家は、もし彼らがそう望むなら、きわめて兴味深くしかも社会的に価値のある旅を一绪に始めることができる。それは、これまで悲しいほどに无视されてきた「経済変化」という分野を探求踏査する旅である
と書き出しています。そして彼は続けます、「経済理論においてこれまで正当な評価を得ていない分野は、状況変化に対する対応の仕方には違いがあるという考察だ」と。 その違いとは、変化にただ「順応(an adaptive response)」することと、きわめて「創造的に対応(a creative response)」することとの違いなのです。その意味で、近代日本の対応は驚くほど創造的でした。